他人の車が駐車場に残っている場合、料金の未払いと処分権限は別の問題です。契約者、車の所有者、連絡履歴を分けて記録します。
利用契約
駐車場の契約者、車の所有者、利用期間、未払い状況を分けて記録し、両者を同一視しません。
連絡の履歴
請求、通知、返答を日付付きで残し、車の現況写真と合わせて法律相談先へ示します。
スペースの確保
新しい利用者への貸出し予定があっても、無断搬出は避け、管理上の安全対策を先に検討します。
料金の滞納と車の持ち主は別々に調べる
月極駐車場で支払いが止まり、車が何か月も動かないと、所有者は区画を空ける方法を探したくなります。ただし、駐車料金を払っていない人が車の所有者とは限りません。契約者名、連絡先、最後の支払い、車の登録番号、契約書に書かれた車両と現在停まっている車両が一致するかを一枚に整理します。家族が代わりに支払っていた、契約者が車を譲った、借りた車を停めていたなどの可能性を、記録がないまま一つに決めてしまわないためです。
『放置車両』という言葉を使う前に、最後に動いたと確認できる日と、その根拠を残します。駐車位置が少し変わっていたとしても、誰が動かしたかは分かりません。車が長く停まっている事実、契約違反の可能性、所有者が車を捨てたという判断を同じ文にしないことが、後の連絡や相談で役に立ちます。未払い額の整理と車両の査定額も別の項目です。車を引き取ってもらえば滞納分が自動的に精算されるという説明は避けます。
現場の記録は日付と撮影位置をそろえる
車の四方を写真に撮るときは、番号や損傷だけでなく、枠線、車止め、隣の区画、出入口までの通路も写します。撮影日を付け、以前の写真と同じ角度を残せば、タイヤの空気が抜けた、窓が割れた、周囲に物が置かれたといった変化を説明できます。車内の様子は外から見える範囲にとどめ、窓やドアを開けて勝手に調べることはしません。雨で車の下に液体が広がっているような場合は、触って確認せず、場所と範囲を記録して管理上の対応を検討します。
駐車場によっては、車を出す経路が他の利用者の車でふさがれます。出入口の幅、ゲートの高さ、隣の区画の利用時間、引取車が一時停車できる場所を具体的に示します。車を動かせるかどうか分からなければ、鍵の有無やタイヤの状態を分かる範囲だけ書きます。車両を押してみる、牽引してみるといった試し方を所有者側で組むより、専門の引取先へ現況を先に見せ、どの作業が必要になるかを聞くほうが安全です。

相談するとき、手元にあると役立つもの
- 駐車契約
- 請求・連絡記録
- 車両写真
問い合わせるときの伝え方
電話やLINEでは、たとえば次のように伝えられます。
駐車場に他人の車が長く残っています。契約と連絡の記録を整理しました。移動を依頼できる条件を確認したいです。
まだ分からないことは「不明」と伝えてください。書類や写真は、送り方を案内してもらってから用意します。
連絡の経過は、相手ごとに残す
契約者へ電話した日、書面を送った住所、戻ってきた郵便物、メールへの返信は、時系列で並べます。契約者が亡くなった、転居した、法人が閉鎖したという話を周囲から聞いても、伝聞を確定した事実として書かず、確認先と確認日を区別します。通知文には対象の駐車枠と車両、回答してほしい内容、連絡先を明確にします。区画に掲示する案内は第三者も読めるため、滞納額や契約者の氏名などを必要以上に公開しない配慮が要ります。
契約者と連絡が取れても、車を処分したいという回答をしたのが本人か、車の所有者と同じかを確かめる段階が残ります。『車を移動する』ことへの同意と『車を引き渡して手放す』ことへの同意も分けて記録します。口頭の返答だけで引取先へ日時を約束すると、後から家族や所有者の意向が異なると分かった際に取り消しが難しくなります。車検証の所有者欄が確認できるなら、車を使っていた人と記載された人を一つの名前として扱わずに伝えます。

駐車枠を再利用したい期限を明示して相談します。無断で車を移す前に、必要な手順を確かめます。
料金未払なら処分できますか?
未払だけで処分権限は生じません。契約者と名義人が違う場合は、それぞれの関係も確認してください。
登録情報の照会は、処分の許可証ではない
登録自動車の所有者を知るための登録事項等証明書には、請求の理由と資料が求められる場合があります。こうした照会は、誰に連絡するかを探す手段です。証明書が取れたとしても、その人に代わって車を売ったり廃車にしたりする権限まで駐車場所有者へ移るわけではありません。軽自動車には別の扱いがあるため、車種が分からないまま登録自動車の手順だけを当てはめません。書類の読み方や権利関係に迷う場面では、契約と通知の記録を持って適切な専門家へ相談します。
長期間の占有で区画を貸せない損失と、車の搬出費用を一緒に解決したい気持ちは自然です。それでも『引取先が運べると言った』という回答は、車の権利関係が片付いたことを意味しません。引取先から得られるのは、車の状態と現地条件に対する作業・費用・日程の見通しです。正式な依頼に必要な人の同意や書類が未確認なら、見積の前提にその旨を書き添え、実行日は空欄にします。駐車枠の再貸出日は、車が実際に出せると分かった後で調整するほうが行き違いを減らせます。
引取相談の回答を、駐車場の次の予定に変える
権限と手続きが整った後、引取先へ渡す情報は『車を撤去したい』だけでは足りません。車種、車体の状態、鍵や書類の所在、区画から道路までの経路、他の利用者が通る時間帯をまとめます。見積の回答には、車両の評価、現地から動かす費用、追加作業が発生する条件、引取後に受け取れる書類を別々に記載してもらいます。駐車場の所有者が費用を立て替えるのか、車の所有者が直接契約するのかも、支払いの相手が変わるため先に決める項目です。
車がなくなった日には、区画の状態を写真で残し、油汚れや車の部品が残っていれば引取先に何を依頼したかを確認します。駐車契約の請求や清掃は別の業務として扱い、車両引取の完了をもって全て解決したと報告しないようにします。次に駐車場を使う人へは、区画を渡せる日と使用条件を確定してから案内します。車の契約当事者には引取後の連絡・書類の受取先を知らせ、駐車場側には現場が空いた記録を残す。この二つの報告先を分けると案件を閉じやすくなります。
もう少し詳しく知りたい方へ
あわせて確認できる公表資料
- 国土交通省 駐車場管理規程例の策定について
長期滞留車の管理に関する一般資料。個別の私有駐車場の処分権限を示さない。
- 和歌山運輸支局 登録事項等証明書の交付請求
登録自動車の登録情報照会の案内。軽自動車や車両処分の権限に転用しない。
廃車ネットへ相談する
広告・優先掲載 相談先:廃車ネット(サイセイ自動車)
相談対象・進め方は、掲載事業者の廃車ネットの公式相談案内で確認できます。
車の状態と置いてある市区町村、引き取りを希望する時期をお伝えください。引き取りができるか、費用はいくらか、いつ来てもらえるかは、車と駐車場所の条件によって変わります。案内された内容を確かめてから依頼を決めてください。
内容確認日:2026-10-29。相談文は状況を伝えるための例です。実際のお客様の体験談・口コミではありません。必要書類や手続きは車種・名義などで異なるため、管轄窓口や相談先の案内をご確認ください。

